ことばのたまゆら20.「カタカナにする意味とは」
2018年08月29日
カタカナというのは、不思議だ。通常、漢字や平仮名で書かれるものをカタカナに書きかえると、それまでにはない抽象概念や象徴性を生み出すことがある。日本の自治体でカタカナ表記をするものは現在、北海道のニセコ町と山梨県の南アルプス市くらいのものだ(「ノ」がつく自治体は除く)。ニセコはアイヌ語由来、南アルプスは平成の大合併で公募したもの。
でもヒロシマ、ナガサキ、オキナワ、フクシマは、それぞれ正式には漢字表記なのに、なぜカタカナで表記されなければならないのか。そこに横たわる我々の意識を考えてみた。