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「ことばのたまゆら」14. シャンソン 詩と向き合う

ことば

田中朗さんは、戦後のシャンソン史の語り部とも言えます。足し算ではなく、引き算によって形成される繊細な歌。弾き語りのピアノも同様、無駄な音を出さない。いわゆるシャンソンを聞き慣れた人にも驚きの世界が展開されます。詩に対する真摯な姿勢が、聴く人々の心を打つのかもしれません。ただし、かなりの頑固者です。愛すべき頑固者。こんなオヤジが少なくなりました。